傾斜計の補正機能

傾斜計で水平な面の傾きを測定する場合、1 度未満の値まで読み取ろうとしても、どうしても正確な値は得られません。
この理由には次のようなものがあります。

  • もともとデバイスのセンサーの取り付けに僅かな傾きがある場合がある
  • デバイスの背面や、デバイスのケースの背面に小さな凹凸があり、測定しようとしている面にピッタリ合わせることができない。

本補正機能を使用すると、上に挙げたような傾きを補正し、より正確な値を読み取ることができるようになります。

補正前と補正後の例

平面上でデバイスを静かに360度回転した場合の傾斜計の動きの例を示します。
補正前
補正前は、デバイスを回転させると、その回転に合わせて傾斜計の針も回転しています。
このデバイスでは、デバイスの下方を高く示す傾向があることがわかります。
補正後
補正後は、デバイスを回転させても傾斜計の針の向きはほぼ一定の方向を指しています。
傾斜の大きさは 0.2 〜 0.4 度の範囲内であることがわかります。

補正の実施方法

傾斜計の補正の実施手順を示します。
(1) 「メニュー画面」「機能の選択」「傾斜計」を選択します。
また、「傾斜計」の右に表示されているドロップダウンリストで「補正」を選択します。
この状態でメイン画面に戻ると、傾斜計のディスクの下に「分析開始」のボタンが表示されます。

(2) デバイスを水平な面に置きます。できるだけ滑りが良い面でおこなってください。

(3) 「分析開始」 のボタンをタップします。タップすると[分析中]と表示されます。
(4) デバイスをゆっくりと、できるだけ振動しないように360度以上回転させます。
(5) 360度以上回転させたら、「分析終了」 のボタンをタップします。「補正適用中」と表示されます。
(6) 補正がうまくできたか、「補正適用中」の状態でデバイスを回転させて確認します。
(7) もし、補正がうまくできていない場合は、補正がうまくできるまで、上記の(3)〜(6)を繰り返します。
(8) 補正がうまくできたら、「メニュー画面」「機能の選択」「傾斜計」で、「補正」以外を選択し、補正作業を終了します。

補正前/補正実行/補正後の一連の動作

上で示した、「補正前」、「補正実施」、「補正後」の一連の動作のノーカット動画を以下に示します。
同一デバイス、同一環境での補正の前後の違いであることを確認できます。

補正の適用を解除する方法

傾斜計の補正を解除し、デバイス本来の表示に戻す方法を示します。
(1) 「メニュー画面」「機能の選択」「傾斜計」を選択します。
また、「傾斜計」の右に表示されているドロップダウンリストで「補正」を選択します。
この状態でメイン画面に戻り、「補正を適用中」 と表示されている場合は補正が適用されている状態です。
(2) 「補正適用を解除」 ボタンをタップします。これにより、「補正を未適用」 と表示され、補正の適用が解除されます。
(3) 補正が解除できたら、「メニュー画面」「機能の選択」「傾斜計」で、「補正」以外を選択し、補正解除作業を終了します。

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